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最近、いろいろな企業が実施しているWEB調査の調査票を見る機会が増えているのですが、調査票を作成するスキルが低下してきているなと思うことが多々あります。

特に気になるのが、マトリクス形式の設問の多用です。
WEB調査の費用は、基本的に設問数とサンプル数とで決まります。そして、たいていのWEB調査会社は、マトリクス形式の設問を1問とカウントしています。つまり、マトリクス形式を使えば、費用を抑えたままたくさんの質問をすることができるわけですね。そのために、マトリクス設問が増えてしまうのでしょう。

しかし、回答者の立場に立ってみてください。
マトリクス設問というのは、回答者に多くの負担を強いる設問方式です。とりわけ複数回答の設問の場合、それが何行も何行も続くと、真面目に回答する人にとってはとっても大変な作業となります。
40ブランドについて選択肢が30列あるなどというマトリクス設問が珍しくない昨今ですが、それってバラバラにしたら40問の設問ですよね。
途中で答えるのが面倒になって、「もう、適当でいいや」と思ってしまっても不思議ではありません。でも、クライアントが求めているのは「適当なデータ」ではないはず。

あるいは、40ブランドについて購入経験を聞き、それ以後は購入経験ブランドについて評価とか購入チャネルなどを聞いていくというパターンのマトリクス設問もよく見かけます。回答者には40ブランドすべてが表示されるわけではなく、購入経験ブランドに絞られて表示されるようになるので、それほど負担はかかりません。ここが紙の調査とWEB調査の大きな違いですね。
でも、実査後に集計をしてみると、それぞれのブランドの購入経験者がひと桁しかないというようなデータが山のように集まって、ぜんぜん役に立たなかったりします。
残念ながら、このパターンの調査票もけっこうよく見かけます。

その調査によって本当に知りたいことは何なのか? そして、本当に知りたいデータを得るためにはどういう設問が必要なのか? それをしっかり考えて、マトリクス設問に頼らない調査票設計を意識していきたいものです。


統計調査センターでは、調査票の設計作業も受けつけています。誰でも簡単にWEB調査のできる時代ではありますが、調査票の設計はノウハウを持った専門家にご依頼ください。

その他、以下のような部分的な作業も受けつけておりますので、何かお手伝いできるような作業がありましたら、ぜひともお声をかけてください。
★データ入力
 集計用データの入力は、自社開発のオリジナルソフトを使って、効率よくミスの少ない入力をいたします。
★集計
 集計ソフトはASSUMを使っておりますが、集計結果を自社開発のオリジナルソフトを使って加工し、見栄えのよい集計表、使い勝手のよい集計表としてアウトプットしています。
 見出し作成などもオリジナルソフトを使って、作業時間の短縮化に務めています。
★グラフ作成
 これまた、自社開発のオリジナルソフトで集計表から一気にグラフを作成しています。
 現在は、自社で出力した集計表に対応したグラフ作成ソフトですが、ご依頼があれば皆様のお使いの集計表に対応したグラフ作成ソフトも作成いたします。
★プログラム開発
 ExcelのVBAを利用して、データを加工するためのプログラムを数多く開発しております。
★もちろん、定量調査、定性調査の実査から報告書の作成まで、通常の市場調査の業務もとりおこなっております。
 お手伝いが必要な作業などありましたら、ぜひとも統計調査センターまでご連絡をください。よろしくお願いします。


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